文具2.0の世界

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文房具好きになった「わたしの転機」

こんにちは。

せっかくはてなブログでブログを書いているので、今日はりっすんブログコンテストに沿って、「わたしの転機」をお題に記事を書いてみようと思います。

 

私が書く「わたしの転機」は「文房具を好きになった転機」です。

ちょっと本題に入るまで長いですが、辛抱強くお読みいただけますと幸いです。

 

文房具好きになる前

 

「私は物心ついたときから文房具が好きで好きでたまりませんでした」

 

・・・・・というわけでは実はありません。

 

というよりも、人よりも文房具にこだわりがなかった期間が、人生の大半を占めます。

大学を卒業するまで、新しいペンを買うときには文房具屋さんで一番はじめに目に入ったペンを買っていたほどこだわりがありませんでした。

油性ペンと水性ペンの違いすら知らなかったので、なんとなく書き味が良いペンだなぁ、とか、あんまり乾かないペンだなぁ、とか、違いに対してそういうふうな感想しか持ってませんでしたし、なぜ違うのかさえ疑問に思いませんでした。

こう書いてみると文具好き以前に、あまり物事全般に興味や疑問をいだいていなかったように思います。

かなりのほほんとした大学生でしたね。

 

文具好きになる転機

そんな、のほほんとした大学生である私が、会社に入ると、当然ながら社会の荒波に叩きのめされました。

仕事ができない、仕事を忘れる、結果仕事がもらえない、のネガティブスパイラル。学生のころも似たようなことはありましたが、学生の頃と比べてあまりにも「指導」が厳しすぎました。

厳しい「指導」を受け続けた結果、あまりにも仕事ができなさすぎて、今までの人生何をやっていたんだと、鬱一歩手前の状態にまでなります同期にも呆れられるのが突き刺さるように感じられ、今までの人生で一番つらかったです。

なんて自分は能力がないんだ。自分が今まで一生懸命学んできたことは何だったんだと、自分の能力のなさを責める日々が続きました

 

最初こそ、失敗を挽回しようと頑張っていましたが、全て空回り。

そのうち、自分から何か仕事をするというのは非効率なので、仕事は全部受け身で仕事をしよう・・・という結論に至ったまま、一年が過ぎました。

 

ただ、不思議なことにそんな状態でも、唯一うまくいっていたプロジェクトがありました。特別自分がその仕事に向いていたわけではありませんでしたし、モチベーションも低空飛行のままでしたが、なぜかうまくいく。

もしかすると、この仕事がうまくいっている理由がわかれば、他の仕事もうまくいくようになるのかもしれない。その仮説を深掘りして考えた結果、他の仕事のやり方が悪いのであって、自分の能力が低いのではないのでは?という考えに至りました。

 

それからは、失敗をしない仕事の方法を探すための本の航海が始まりました。大部分はタイトルを見ると恥ずかしくなるような自己啓発本でしたが、中には有用な本もあり、少しずつですが自分なりの仕事のやり方を確立していきました。

 

そんな仕事術関連の本の中には、手帳やメモ・ノートに関する本もありました。

以下、読み漁った仕事効率アップの書籍の内、文房具に関連する本です。

 

  • 仕事のミスが激減する「手帳」「メモ」「ノート術」
  • 手帳カスタマイズ術
  • 仕事が速い人の手帳・メモ・ノート
  • ここで差がつくメモ術・手帳術
  • 情報は1冊のノートにまとめなさい
  • すごいメモ。
  • 成果を10倍にするメモの書き方 超ノート術
  • メモと記録だけでストレスフリーな毎日を続ける仕事術
  • 究極のノート術
  • ミスが少ない人がかならずやっている 書類・手帳・ノート整理術
  • 仕事で差がつくノートの秘訣
  • 手帳という武器をカバンにしのばせよう

 

こういった本を読んでいくと、おのずと手帳にこだわるようになります。そして、この手帳にこだわるという行為が、私を文房具好きに引っ張り込むことになるきっかけでした。

私はその後、仕事のベストなやり方を探すという名目のもと、文房具好きになっていたのです。

 

その時はただ、「仕事にベストな文房具を選べばきっと今の状況から脱出できる」と純粋に思っていたのです。

そこから何かと理由をつけて文房具コーナーで物色するようになります。

 

・「仕事で成果を上げるため、最適な手帳がほしい!」

・「手帳に書き込むのに最適なペンがほしい!」

・「手帳と一緒に持ち運ぶのに最適なメモはがほしい!」

・「資料をノートに貼り付ける為のに便利なハサミとかのりがほしい!」

・「ペンの書き味が悪いからいいアイデアがでないんだ!」

・「手帳はウィークリーがいいらしいな」

・「付箋で使い勝手がいいやつはないかな」

 

このような理由で私は文房具さんに入り浸ることが習慣となりました。

最初は業務終わりに近くの適当なステーショナリーショップに立ち寄る程度でしたが、次第に文房具を探すために土日に出歩く習慣が身につきました。

自分の気に入る文房具が見つかるまで、閉店ギリギリまで徹底的に探すこともしばしば。

また、少しでも気になる文房具があれば、実際に使ってみて、徹底的に使い心地を検証しました。

あの頃は、給料の相当額を文房具に使っていたと思います。

 

そうこうするうちに、文房具へのこだわりは加熱します。

ペンを万年筆にし、うん万円を超えるシステム手帳のバインダーを購入し、さらには自作リフィルを作成するために最適な紙を取り寄せ、ディスクカッターで裁断、自作リフィルが作れるソフトで4時間かけてデイリーのリフィルを作っている時、ふと思ったのです。

 

あれ?これ目的と手段逆転してない(笑)?、と。

このときに初めて、自分が文房具を好きになっていることに気づきました。

 

文房具好きになったその後

こういった文房具への愛が実を結んだ・・・かは微妙なところですが、徐々に仕事をやり漏らしたり遅延することがなくなり、また、仕事の成果も認められ、ほどなくして支社から本社へ異動することになり、今に至ります。

 

今となっては、もう文房具にこだわらなくても仕事はうまくやっていける自信がありますが、夢中で文房具をえらんでいたあの時の気持ちが、今も私の中に残り続けているから、私は文房具が好きなんだと思います。

 

文房具屋さんを見るとふらふら〜と入ってしまいますし、新しい文房具を見るたびに、どんな使い方をできるのか、どんな文房具と組み合わせると輝くんだろうかと、想像するのがたまらなく、好きです。

また、自分の好きな文房具のことを記事にして、それを多くの人が読んでくださっているという今の状況はこの上なく幸せだと感じています。

 

あのときは、悩んでいた試していたことが仕事以外でこんなふうに花開くなんて、想像もつきませんでした。

なんでも一生懸命にやっていればどこかで実を結ぶ。なんて当たり前のことも、この経験がなければ実感として気づかなかったでしょう。

そう考えると、今このときも、もしかすると将来何かしらの「わたしの転機」として、振り返る日が来るのかもしれないですね。

 

文房具好きになった「わたしの転機」という、いつもの記事とは毛色の違うお話でした。